2019/8/28

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      Rika
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      落し物のお話

      2020年の東京五輪を招致するプレゼンテーション(2013年)に行われましたが、その時、壇上に立った滝川クリステルさんの、「お・も・て・な・し」を覚えているかたも多いでしょうね。滝川クリステルさんはは日本らしいおもてなしの一例として、落とし物に言及していました。

      「もし皆様が東京で何かをなくしたならば、ほぼ確実にそれは戻ってきます。たとえ現金でも。実際に昨年、現金3000万ドル以上が落とし物として東京の警察署に届けられました」

      これには世界中がどよめ来ました。なぜならそもそも海外では、日本のように警察が一貫して落とし物を管理するという制度がないのです。

      落し物が戻ってくる国として外国人からも評価されている日本。届けられた落し物現金の総額もさることながら、7割以上が持ち主のもとに届けられるという結果にもなっています。

      そんな日本の落し物文化には、海外の人たちからはさまざまなコメントがが寄せられていました

      外国人の落とし物で多いのは、携帯電話、パスポート、財布、あとクレジットカードなど。

      「買い物されたお店、電車やタクシー、駅などで落とされることが多いですね。 日本は海外と違って、落とし物がそのまま戻ってくることが多い。しかも財布の中のお金が無事なことに驚いて「ミラクル!」と叫んだり、感極まって係員に「あなたが探してくれたの? 記念にぜひ、一緒に写真を撮らせてほしい!」と迫る外国人もいるという。

      私も一度、熊本市内の観光バスで通訳として同乗した際に、40名くらいの海外のお客様を熊本城などにご案内しました。自由時間が終わって、高速に乗り、大型客船のある八代港に向かっていたときに、女性のお客様が熊本城のお土産やさんにお財布を忘れたと言われたのです。高速に乗っているのでUターンもできず、クライエントに連絡を入れました。はっきり言ってそのお土産やさんはかなり混雑していましたし、もしかすると手遅れかもしれないと思いましたが。。クライエントがタクシーを使ってそのお客様の代わりに引き返してみると。。心優しい方が土産店に届けられていて、財布も中身も無事に見つかり、八代港を出発する時間に間に合うようにクライエントが届けてくれました。財布を無事に受け取った女性は本当に感激されていましたね。落し物が帰ってくる日本は本当だったんだと喜ばれていました。

      日本では落とし物をしても必ず戻って来るのか。逆に、なぜ海外では落とし物をしたら最後、戻ってこないのだろうか。そ「落とし物」を語るうえで、交番の存在が果たす役割は大きいということです。

      日本の治安が良好な要因のひとつは全国の交番にあるのではないかと言われるほど、他の国からの注目も高い。市民に身近な「お巡りさん」が常にいてくれる場所=交番があるおかげで、落とし物をしたときに何をすべきかということがはっきりしている。日本では、子どもの頃から「道端でお財布やモノを拾ったときは交番に届けよう!」と教えられるが、こういった教育ができるのも市民に身近な「交番」という存在があるおかげである。交番に行って落とし物を届けたら、それがどういう手順でどういう処理をされるのかというのも、ある程度想像がつく。

      しかし逆に海外では、落とし物を拾ったとしても、どういう手順で何をすればいいのかわかりづらいのです。日本にあるのような「落とし物預かり所」を、日本以外で見かけたことはありません。警察に届けるにしても、自分の住んでいる地域のどの場所に警察署があるのか知らない人も多いし、数も少ない。何といっても日本の「交番」より敷居が高く、どの窓口に行くべきなのか、どんな手続きをし、どれくらい待たされるのか?といったことが想像つきにくいし、日本ほど周知されていないように感じます。

      子どもの頃に「誰も見ていないと思って悪いことをしても、おてんとうさまが見てるよ!」としつけられた人もいるのではないでしょうか。これは、人間の悪事に対して、ほかの人間が誰も見ていなくても太陽はきちんと見ているのだから、どんな時でも悪事ははたらかぬべきだといいますよね。日本古来の自然崇拝から出てきた表現だとされています。

      私もかなりのおっちょこちょいなので、色々なところで落し物をしますが、日本の場合はほとんど戻ってきていますね。海外でもロサンゼルスの空港でパスポートを落としてしまいましたが、親切な方が届けてくれたので無事に受ける取ることができました。

      日本を訪れる外国人の方の落し物が見つかって感激したというような話もよく聞きます。一度、フランス人のビジュアル系バンドをしている長髪の青年3人が延岡に来た時、JRパスを使って東京から新幹線や電車を乗り継いできました。これは特別なチケットで2週間、3週間ほどの乗り放題チケットで、新幹線なども乗れる特別なチケットです。それを購入した2日ごに延岡にやってきた三人のうちの1人がなんとそのチケットをなくしてしまったのです。このチケットは再発行ができないので延岡駅で相当にパニクっていました。駅員さんや駅でスタッフの方々が彼らが降りた駅をたどって全ての駅に電話してくれて必死に探してくれたのです。結局チケットは見つからなかったのですが、自分の不注意からなくしたチケットのために駅の皆さんが一生懸命に探してくれているのに感激し、長髪のフランス人の若者が中年の駅の係員さんに向かって、日本語で、「ありがとうございます。私はあなたを愛しています。愛しています!」となんども言っていました。挑発のフランス人の青年が駅員のスタッフ男性に愛しています、と。なかなかシュールな光景でした。

      日本在住経験のある外国人のなかには「日本は本当に安全な国だとは思うし、落し物も持ち主に帰ってくる確率が高いけれど、自転車や雨傘はよく盗まれるよね。」という人もいる。たしかに、今日のような雨の日には店先に置いている傘がなくなることもおおかったりしますよね。。確かに頷けるところもありますよね。

      ということで、今日は落し物についてのお話でした。

      雨の日などは特に注意散漫になりがちなので気をつけましょうね。

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