2019/8/21

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      Rika
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      この「旅の小話」のコーナーで紹介したいので、Facebookで繋がっている海外の友人に実際に体験した日本での旅の思い出を募集してみたところ、いくつかお返事がありました。

      今回はスイス在住のドイツ人、マイケルのお話。

      彼は理学療法士としてスイスにくらしていて、四年に一度一年間は海外をヒッチハイクで旅する35歳です。

      マイケルが去年延岡にやってきた時は、2日ほどうちに滞在したのですが、延岡の海や高千穂の幻想的な景色に感激していました。そしてチキン南蛮を大層気に入っていました。そんな身長190cmの9頭身のマイケルは日本に3回ほど来ています。

      今日ご紹介するのは、マイケルが2011年に日本を旅行した時の話です。

      ヒッチハイクの旅をしていた彼は日本のあちこちでテントを張って1人で寝泊まりしながら旅をしていました。その日は鳥取県の米子市(よなごし)まで二人の女性の車に乗せてもらっていましたが、自分の確認不足で米子市からだいぶ離れたところで車を降りてしまいました。目的地の米子市まではあと15kmの距離があります。午前中ということで車もあまり通らなかったので、果てしなく続く海岸沿いを20kgのリュックを背負い歩くことになってしまいました。10キロほど歩き、旅の疲れはピークに達していて脚がひどく痛み出し、テントを張る場所も見つからず、身も心も絶望的になっていました。限界を感じた彼は途方にくれていたのです。

      ちょうどその時、小さな車が彼のすぐ側に止まりました。みると、若い女性が笑顔で助手席を指差してくれたのです。まさにお先真っ暗の状況で現れた幸運の女神のようでした。その女性はその日は仕事が休みだからといって、目的地まで送ってくれると言ってくれました。途中で米子市を臨むタワーに登り市内を一望しました。入場料の600円は女性が支払ってくれましたが、マイケルは車の中でその料金を返しました。そのタワーの展望台から見えた灯台のある山の頂上の公園でその夜テントを張ることに決め、そこまで車で送ってもらいました。

      その女性は英語がほとんど話せなかったし、マイケルも日本語を話せない為に意思疎通が難しかったようです。その後灯台に到着したので彼女にお礼を行って、灯台から山頂に続く小道のところでお別れをしました。日が暮れる前に何とか力を振り絞ってマイケルは頂上を目指しましたが、その道は思ったよりもとても険しく急で、行く手には沢山の蜘蛛の巣がありました。40分後、頂上に辿り着いた時には疲労困憊でした。やっとのことでテントを張り、一夜を過ごしました。

      翌朝、マイケルは雨の音で目が覚めました。小雨になってテントの外へ出てストレッチをしていると、ふとテントの横にあるビニール袋に気付きます。誰もいないこの公園で誰かの落し物なのか、それともどこかで自分が置き忘れたかなとよくよく見てみると、その袋には沢山の食べ物と飲み物が入っていたのです。袋の底には小さな紙に英語でこのようなメモがありました。 「Are you starving? Be careful.  Takako」お腹すいていませんか?気をつけてくださいね。たかこより。そしてそこには、タワーの入場料としてお返しした600円と、500円が添えられていました。

      灯台まで自分を乗せてくれた女性が持ってきてくれたものに違いありません。他にマイケルがそこでテントを張っていることをしっているのは彼女一人です。たくさんのドライフルーツとナッツ、そして飲み物とこのメモを手に、マイケルは胸がいっぱいになりました。灯台からは車は入れない小道だったので、この女性、たかこさんはマイケルと別れた前日の夜遅く、もしくは早朝に40分以上をかけて、マイケルのためにこの食料を持ってきてくれたことになります。テントの中にいる彼に声もかけずに、そっと食料が入った袋を置いていったのです。その後丸一日雨は降り続き、テントを出られなかったマイケルはこの食料のおかげで無事に過ごすことができました。

      女性が残したこの小さなメモには電話番号も、メールアドレスも書いていなかったのでお礼のしようもありません。もう2度と会うこともないでしょう。たった1時間を一緒に過ごしただけの通りすがりの人に過ぎない人に、なんの見返りも求めないその優しさにマイケルは心を打たれました。he was just so overwhelmed by her kindness – not expecting anything in return.

      たか子さんが残したメモをそれから8年経った今も大切な宝物だと言います。

      自分のためにあの険しい小道を大きな袋を持って登ってきた女性を想う度に今でも涙がでるんだ、と言って話してくれました。

      こんな素敵なエピソードをシェアしてくれたマイケルに感謝しています。そしておそらく、よなご市在住のたかこさん。この放送を聴いている可能性はゼロに近いですが、マイケルの想いが伝えることができればどんなに素晴らしいでしょう。そしてたかこさんのメモを今も宝物にしているマイケルが、そのメモを写メで送ってくれました。マイケルの気持ちを考えるとこちらまでもらい泣きしてしまいそうでした。

      一期一会、ですよね。人との出会いって奇跡だと思うんです。旅先でたまたま出会った、たった1時間を共に過ごした人との出逢いが一生忘れられない体験になったのです。旅行というのは素晴らしい景色を見たり、美味しいものを食べたりするのももちろん楽しいですが、こういう地元の人との触れ合いが一番記憶に残る物なんですよね。

      今後も日本を旅行した外国人の方々のエピソードを、この「旅の小話」のコーナーで紹介できたらなと思っています。

      I Hitchhiked with two woman into the city Yonago. To my bad, they dropped me in the outskirts in front of the City. What I soon learned was, that the City was stretched along the coast for maybe 15 km. Since it was only around 11 in the morning, I faced the challenge and started to walk. I took some small breaks along the way at the beach, that I had all to myself. Earlier I had my self already equipped with extra water and food, as I planed to camp out

      in the National Park about 20 km behind Yonago, raising the weight of my bag to at least 20 Kg. I had maybe walked my self 2/3 throughout the city without finding any place to hitchhike, when my feet started to hurt very badly and I realised I would not make it. I was looking for the next entrance to the beach to set up for the night. As I walked I randomly looked to my left and there was a car with a young woman that smiled at me and was pointing at the open seat next to her. It was just like in one of the cheese Hollywood happy endings that are to good to be true! I hopped in and she said she would drive me out to my destination as it was her day off and she had nothing to do anyway. On the way we went to a Tower on the beach over looking the whole city. She initially paid for both of us which was 600 Yen, but in the car I gave her back the 600. From the tower we could see the Lighthouse at the tip of the National Park and we decided that she would drive me there. We did not talk very much as her English was not to good and I was super tired and totally exhausted to try to keep up a conversation. We reached the Lighthouse and walked around a bit, and I spotted a path that lead up the mountain through the jungle. As the Sun was going down I said Ill get off here . I thanked her very much and multiple times for her great help and then we went separate ways. I climbed that path with my last energy, hoping to reach the top before sunset. It was very step, rocky and a lot of spider webs in my face, and after 2.2 km and 40 min. I reached the top. The next morning I woke up with the light but at the same time the rain started. At first I hoped for a quick shower but as a I learned later it would rain the whole day. The first rain break was around 10 am and I left the tent for a quick stretch. As I walked around the tent I see a plastic bag. At first I though I dropped it as there was no one else passing by at any time. But then I realised I wasn’t me. So I opened it, and the bag was full of food. There was a piece of paper saying “Are you starving? Be careful. Takako” and in another piece there where my 600 Yen plus another 500. Leave aside all the material goodies. That girl drove her car 60 min. and walked at least 50. min through the Japanese mountain jungle, either late at night or very early in the morning. Just to drop somebody some food that she has known only for 1 hr and will never see again in her life. There was nothing expected in return, not even a phone nr. or email so I could write how thankful I am and that the nuts and dry fruits totally made my day as I had to stay 20 hrs in my tent.

      Every time I Imagine her walking that path I get get tears in my eyes

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