上手に苦情を言ってみよう

 

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通訳・翻訳(英語⇄日本語)
日本、国際文化双方に精通しております。

Today’s Expression
きょうのひとこと

I’m not a big fan of bowling.
「ボーリングはそんなに好きじゃない。」

例えばボーリングに誘われた時。

溝掃除(ガーター)が得意な私はこう返答します。苦笑

” I’m not a big fan of ~ “で「そんなに好きじゃないの。」の柔らかいニュアンスが伝わります。

同様に、” I’m not so crazy about ~ ” もあります。

「好きじゃない」「嫌い」の表現としてすぐに思い浮かぶのは “I don’t like it.” ではないでしょうか。

もちろん間違いではないのですが、完全否定の形になってしまうのでちょっとキツく聞こえてしまう場合があります。

応用例

1. A: Why don’t we go out for sushi tonight?
「今夜はお寿司を食べに行かない?」

B: Actually, I’m not a big fan of seafood.
「実は魚介類ってあまり好きじゃなくて。」

2. A: How about going to a hot spring this weekend?
「週末、温泉に行かない?」

B: The truth is, I’m not a big fan of being naked in front of people.  
「正直言って、知らない人の前で裸になるのはあまり好きじゃないんだよね。」

3. I’m not so crazy about reading.  I prefer watching movies.
「あまり読書は…、映画のほうが好きなの。」

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Excuse me, but…

早いもので1月も終盤に近づいてきました。

一番寒さが厳しいはずの時期ですが、こちら宮崎では暖かい日が続いています。

先日のレッスンでは「上手に苦情を言ってみよう」がテーマでした。

苦情を言う事は日本語でも難しいことで、ましてや外国語でとなるとなおさらです。

しかし黙って我慢するのではなく、英語圏ではすべき主張はきちんと行うことが大切です。

昨年末にニューヨークへ奥様とご旅行された生徒さんのお話です。

ニューヨークの劇場
ニューヨークの劇場

楽しみにしていたブロードウェイ劇場に向かいました。

案内された席に座っていると、すぐ前の席に大柄の男性2人がやってきたのです。

まさに「壁」のようでステージが見えないという状況。

生徒さんは係の人に上手くその旨を伝えることができ、奥様と共に別の席を案内されました。

ご自身の英語に自信が持てたようですし、何よりも奥様から羨望の眼差しで見られたのが嬉しかったようです。

私が数年前にラスベガスでシルク・ド・ソレイユのショーを1人で観に行った際は、安いチケットだったために、ステージから遠い遠い席に案内されました。

これは苦情ではなかったのですが…

Ah, I shouldn’t have been so cheap with the ticket.  I can hardly see what’s happening on stage. 「あー、やっぱり奮発して良い席にすればよかったなぁ。」

と愚痴ってしまいました。

数分後、案内人が戻ってきて、「最前列1Dの席に移動していいよ。」と耳元で囁き、ウィンクして去って行きました。

「惚れてまうやろ。」とはまさにこのことです。笑

彼のおかげで、パフォーマーの息遣いまでもが聞こえる位置で最高のショーを堪能できました。

うん10年前の1月中旬。

ワーキングホリデーでカナダ入りした日です。

一人降り立ったトロント国際空港は50年ぶりの大雪のため、欠航や遅延でまさに混沌としていました。

2時間遅れで到着した私は荷物受取場で荷物を載せて流れるコンベアーを前に途方に暮れていました。

待てど暮らせど私のスーツケースが出てこないのです。

次第に人もいなくなり、やがてコンベアーはガタンと大袈裟な音を立てて止まりました。

そこにいた係員に訴えるも、面倒くさそうに「明日電話で問い合わせてくれ」と言うばかり。

スーツケースには私の一切合切が入っており、それなしではどうしようもありません。

空港廊下
空港廊下

仕方なくホステルに向かい、独房のような部屋で着替えも出来ず、不安な夜が明けました。

朝イチで航空会社に電話をしましたが、大雪の影響なのか混線しており、何度かけても繋がりません。

その後も電話が繋がることのないまま3日が過ぎました。

痺れを切らした4日目の朝。

早朝からタクシーで一時間かかる空港へ怒り心頭で向かいました。

カウンターへ向かってロストバゲッジ(荷物紛失)を伝えながらふと奥に目をやると、そこにあったのは私のスーツケース。

ホッとするあまり怒りも治まりましたが、その日のタクシー代、3日間で買った着替えやタオルその他の代金を請求してみたところ、それらすべてがすんなりと支払われました。

「言ったもん勝ち」とは言いませんが「言ってみる価値」はあります。

その際は「相手への気遣いを忘れず、かつ、はっきりと」がポイントです。

日本語でするように、なんとなくほのめかすだけでは、相手は苦情として受け止めてくれません。

Excuse me, but … 「すみませんが…」

I hate to say this, but …「言いにくいのですが…」

I’m sorry to bother you, but … 「お忙しいところすみませんが..」

このようなフレーズを冒頭に持ってきて苦情を伝えるとスムーズでしょう。

Excuse me, but my order hasn’t come yet.
「すみませんが、注文したものがまだ来ていません。」

I hate to say this, but this chicken isn’t cooked enough.
「言いにくいのですが、鶏肉に火が通っていません。」

旅をより良い思い出にするためにも、日頃からシミュレーションして練習しておくと良いですね。

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